ズジスワフ・ベクシンスキー 悲劇は人生の慰めにもなる劇薬 

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想像を超えた世界は、時間の彼方や、地平線の向こう側のように、宇宙の外側へ誘ってくれます。残酷で悲しく、美しい絵を描く画家、ズジスワフ・ベクシンスキーを紹介します。

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復活しなかったイエス

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復活しなかったイエスを連想させます。ベクシンスキーは、墓場や、十字架にさらされたままの刑死者を多く描いている。

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世界の亡骸

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ベクシンスキーは、終末の世界を描く画家。生の象徴とも言える性愛も織り込まれている。生殖が繰り返され、この世界は継続されていく。それは尊いものなのか、それとも業のようなものなのか……。答えは誰にも分からない。亡骸となった性愛の行為自体に、消去法のように残る「愛のようなもの」も感じさせる。

通常、癒やしに求めるものは、優しさだったり、穏やかさだったりするもの。でも、それらは時に陳腐なものになりがちだ。スピリチュアル産業をかいま見ると、地獄の沙汰も金次第。癒やす目的ゼロのベクシンスキーの怖い絵も、恐ろしさが度を超えているため無心の境地に誘います。一瞬思考が停止するので、癒しに通じることもある。

死に方入門としてのベクシンスキー

私たちは、生まれ方も学ばなかったが、死に方も学んでいない。この世界を共に生きる者たちは、死んだことがない。それゆえ死に方を教えてくれる人は誰もない。

ベクシンスキーの絵画には、真実味のある死が描かれている。ギーガーの毒々しいだけの絵と違いだと思う。ギーガーが描く死は、単に悪趣味なだけで真実味がない。ベクシンスキーの悲しい絵は、私たちが生きる世界が描かれている。美しく、残酷で、悪趣味なこの激しい世界。犯すことができない圧倒的な静寂が織り込まれている。逃れることができない、死。そして、「死に至る過程」と、「死自体」はまったく別のことであることも予感させる。どんな死に方(殺され方?)をされようが、静寂な死はやってくる。

参考:beksinski公式サイト

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木村邦彦

某メディアの編集制作をしています。妻と二人暮らしの兼業主夫でもあり、実生活の充実も大切にしてます。最近はまっているのは、禅関連の読書。(さらに詳しい自己紹介

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